個人のアプリ発明を特許で守る|取り方と費用をわかりやすく解説
個人としてアプリを開発し、「せっかくのアイデアを守りたい」「特許を取るにはどうすればいいのか」と悩む方は多いのではないでしょうか。
アプリやAI分野の発明は技術革新のスピードが速く、わずかな遅れが競合との差につながるケースも少なくありません。
特許は技術力の証明となり、開発者の信頼向上にもつながります。
ただし、特許出願には専門的な知識や正確な書類作成が求められるため、手続きの複雑さをハードルに感じる方も少なくありません。
こちらでは、個人でもできる特許の取り方、必要書類や費用の目安、注意点について詳しく解説します。
個人で特許の取り方を相談するならTate&Hoco特許商標事務所へ
個人で特許を取得するには、アイデアを整理し、出願書類を正確に作成・提出する必要があります。
しかし、特許庁への申請は専門的な知識が求められるため、途中で行き詰まってしまう方も少なくありません。
Tate&Hoco特許商標事務所では、特許・商標・意匠の出願や知財コンサルティングを伴走支援しています。AI・IT分野を中心に、補助金の活用や知財戦略の設計までを見据えたサポートを行っており、出願後のフォロー体制も万全です。
初心者向けの「はじめて特許」プランでは、次の6ステップで手続きをサポートしています。
- 無料相談・ヒアリング
- 目的設定のご提案、見積もり
- 先行調査
- 出願・ライセンス準備・補助金申請フォロー
- 審査対応
- 特許査定・登録
全国どこからでもオンラインでご相談が可能です。
はじめての個人発明家やアプリ開発者の方も、安心してご相談ください。
個人のアプリ開発でも特許を取るべき理由
まず、「なぜ個人でも特許を取る必要があるのか」を理解しましょう。
こちらでは、特許取得で得られる具体的なメリットや、競合との差別化につながる理由を詳しく解説します。
アプリ開発で特許が重要とされる背景
アプリ開発においては、仕組みやアルゴリズムが表から見えにくく、模倣されやすいという課題があります。
特許を取得していなければ、他者が類似アプリを開発しても法的に止めることは難しくなります。
そのため、個人開発者であっても、自身の技術を守るための特許出願は非常に有効です。
個人が特許を取ることで得られる主な4つのメリット
自分のアイデアを独占的に利用できる
自分が開発したアプリの機能や仕組みを、他社が無断で使うことを法的に制限できるのが特許の大きな強みです。
登録された特許は、出願日から20年間にわたり独占的に使用する権利が与えられます。
個人開発者でも特許を保有することで、「自分だけの技術」を活かした事業展開や企業との提携が可能です。
類似アプリや模倣を防止できる
アプリやソフトウェアの世界では、表面的なデザインを変えるだけで類似サービスが生まれるケースが少なくありません。
しかし、特許でアルゴリズムや処理方法そのものを保護しておけば、模倣行為に対して差止請求や損害賠償を行うこともできます。
投資家や企業からの信頼性が高まる
特許は「技術力」や「開発力」の証として、企業や投資家からの評価を高めます。
スタートアップや個人開発者でも、特許出願中・登録済みの実績があれば、資金調達や共同研究の場で信頼を獲得しやすくなるでしょう。
ライセンス収益を得られる
特許を取得すれば、他社に技術の使用を許可してライセンス料を得られます。
自ら事業化が難しい場合でも、他社への技術提供を通じて安定した収益を確保できる点は、個人発明家にとって大きな魅力です。
特許を早期出願すべきタイミング
特許出願は、「思いついたらすぐに行動する」ことが成功の鍵です。
アプリやAIなどのソフトウェア分野は進化のスピードが速く、似た技術が短期間で登場します。
出願が遅れると他社に先を越される可能性があります。アイデアが固まった段階で早めに準備を始めましょう。
アプリ発明の特許取得手順と出願の流れ
アプリの特許取得は、出願→審査→登録という3つのステップで進みます。
ステップ1:発明内容を整理する
まずは、自分のアプリの「どの部分が技術的に新しいのか」を明確にしましょう。
単なるデザインやアイデアではなく、処理手順・データ構造・通信方式など技術的要素が特許の対象になります。
たとえば、「AIがユーザーの操作を自動学習する仕組み」や「データ圧縮と転送を同時に行う処理方法」などは特許になり得る範囲です。
ステップ2:先行技術を調べる
次に、同じような技術がすでに出願されていないかを確認します。
特許庁の「J-PlatPat」などで無料検索できますが、技術分類や表現方法が難しいため、専門家による先行技術調査が有効です。
ステップ3:明細書を作成する
特許の中核となるのが「明細書」です。発明の技術構成、課題、効果を明確に示し、審査官に理解してもらうための設計図のようなものです。内容が曖昧だと、登録されても権利範囲が狭くなるおそれがあります。
弁理士が関与すれば、実際のプログラム構造を踏まえて論理的かつ抜け漏れなく手続きを行えるでしょう。
ステップ4:出願・審査請求・登録を行う
特許庁に出願後、3年以内に審査請求を行う必要があります。審査で拒絶理由が出た場合は、意見書や補正書で対応します。
無事に登録されれば出願日から20年間の独占権が認められ、この期間中はライセンス契約や譲渡などの知財活用も可能です。
個人で取る特許の費用目安とコストを抑える方法
個人で特許を取る際に気になるのが「費用」と「手続きの複雑さ」です。
こちらでは、コストを抑えながら効率的に出願を進めるための具体的な方法を紹介します。
特許取得にかかる費用の内訳と目安
費用の内訳と目安を、以下の表で整理しましょう。
| 費用項目 | 内容 | 費用・相場 |
|---|---|---|
| 出願料(印紙代) | 特許庁に納付する手数料 | 14,000円(電子申請の場合/紙なら追加手数料あり) |
| 審査請求料 | 出願後に審査を依頼する費用 | 138,000円+請求項数×4,000円(請求項が増えるごとに加算) |
| 弁理士報酬 | 申請~特許まで | 50万~70万円が相場 |
| 登録料(年金) | 登録時に納付(最初の3年分前納) | (4,300円+請求項数×300円)×3年分 |
個人で特許を取得する場合、総額は60万~80万円前後が一般的です。
特許出願の補助金・支援制度を活用する
自治体や日本弁理士会の制度を利用すれば、出願費用の約2分の1が補助されます。
申請スケジュールを確認して早めに準備しましょう。
申請には明細書の内容や見積書が必要になるため、弁理士と連携して進めるとスムーズです。
電子申請を利用してコストと手間を削減する
特許庁が提供する「電子出願ソフト」を利用すれば、個人でも自宅から出願手続きを完結できます。
書面提出よりも手数料が安く、書類の提出・修正もオンライン上でスムーズに行える点がメリットです。
手続きの煩雑さを避けたい場合は、弁理士に代理提出を依頼するのも有効です。
特許登録後の維持費と管理のポイント
特許は登録後も「年金(特許料)」と呼ばれる維持費を定期的に納付しなければなりません。最初の3年分をまとめて支払う必要があり、金額は年を追うごとに上昇します。
支払いを怠ると特許権が消滅してしまうため、納付期限の管理を怠らないよう注意が必要です。
【Q&A】個人の特許の取り方についての解説
- Q1.個人でもアプリの特許を取れますか?
- A.はい、可能です。個人が開発したアプリでも、技術的な特徴があれば特許の対象となります。ただし、新規性や進歩性を満たすかどうかがポイントです。弁理士に相談すれば、特許性の判断と出願方針を明確にできます。
- Q2.アイデアだけでは特許申請できませんか?
- A.アイデアそのものは保護対象外ですが、「どのように実現するか」という技術的手段を具体的に示せば出願可能です。アプリの仕組みや動作フローを整理して、発明として説明できるようにしましょう。
- Q3.費用を抑えて特許を取得する方法はありますか?
- A.補助金を活用するのが効果的です。条件によっては、費用を半額程度に抑えられる制度もあります。制度の詳細や申請時期は地域によって異なりますので、詳しくは弁理士や補助金専門家にご相談ください。
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